2022年12月14日放送のFNS歌謡祭第2夜に、堂本剛さんが出演されました🎉単独での出演は2020年のFUNK同好会以来2年ぶり。
今回は、剛さんのシンガーソングライターデビュー20周年ということで、デビュー曲でもあり、「THE FIRST TAKE」に出演したことでも話題となった『街』を披露しました。
『街』概要
堂本剛さんのソロデビュー曲。当時は「アイドルなのになんでこんな歌詞を書くんだ」と怒られたそうですが、アイドルではない一人の青年として描く、等身大の堂本剛の精いっぱいの強がりと、その奥にある強さと優しさがにじむような、繊細なロックバラードですよね。

私も、とても好きな楽曲です。
ピアノ三重奏の構成は、前週2022年12月10日放送の「MUSIC FAIR」にENDRECHERIとして出演した際にも披露していたアレンジです。FNSでは、イントロのピアノソロパートやアウトロはカットでしたが、間奏でお三方に向き合い、最後は剛さんへとライトが集まる演出などは再現されていました。
歌唱レポ
僕が生きてるこの街は 不思議を潜め呼吸してる
私は剛さんの歌いだしが非常に好きなんですけれども、”歌いはじめた”というよりは、”話しはじめた”とか”語りはじめた”の方が、表現としては正しいのではないかと思うくらいに、自然な、語りかけるような歌いだし。
メロディーがあってそこに歌詞が乗っているのではなく、語りかける言葉があって、そこにメロディーを乗せるならこんな感じっていうふうに聞こえるんですよね。剛さんの歌声は。
まだそれに気づかず 生きてるんだろうなって
ここの「まだ」の低音の響きめちゃくちゃよくなかったですか?私、ちょっと感動というか、驚いてしまったんですけど、剛さんってこんなに”テストステロン”みたいな低音出るんですね。(語彙力)

やだ…、また好きになってしまう…。
以前、何かのインタビューで、「僕の声には低音がないから、自分で曲を作るときにはベースやキックで補っている」というお話をきいたことがあります。ピアノも楽器としては低音もありますが、ベースやキックのような重量感といいますか、ズシンと響く感じはありませんよね。だからこそ、歌声できちんと低音を響かせにいったというような感じがします。
噓にぶたれる音は 好きじゃないや
「音は」の声の響きがやばいですね。「低音がない」と仰っていた低音域に比べて、中高音域は剛さんが元々得意な音域であったかと思います。昔からよく響いていましたが、それがさらにですよ。
響きで言えばピアノと同じような響き方に感じます。弦を打ったときのような、瞬発力はあるけど固くはない、広がりのある伸びやかに浸透する声。心にも染み渡ります。
「好きじゃないや」はブツっと切っちゃうんですね。好きじゃないですからね。そういう感情の乗った繊細な表現力も素晴らしいです。
痛みまでも見失いたくない
少しだけ眉をひそめて歌われていましたね。高音ではあるのですが、音域というよりは歌詞、ですかね…?どっちも…?
傷は早く治ってほしいし、傷跡は残ってほしくないし、嫌なこと辛いことがあっても時間が経てば癒してくれるとか、きれいさっぱり忘れて次へ、みたいな風潮あるじゃないですか。
でも傷だって自分だし、痛みだって自分の感情だし、それを蔑ろにするのって、なんか違うなって気がします。剛さんにとって、すごく辛くて苦しい時期に、それでも、その痛みまでも見失いたくないという、現実と向き合う、剛さんの強さがにじむフレーズ。
剛さんのお目目がいつも以上にうるうるで「泣いてる…?」との声もありましたが、剛さんのお目目は本当にいつもうるうるなので、泣いているのか、ただうるうるなのか、はたまた眠すぎてあくびをたくさんしてしまっただけなのか、真実は分かりません。
間奏
ピアノを演奏されている武部さん、十川さん、Gakushiさん、それぞれに向き合って一周しながらフェイクを3回入れていきます。
1回目は武部さんのピアノに合わせて、ビブラートがえげつなく揺れてます。この特徴的なビブラートは剛さんの魅力の一つですよね。
2回目は十川さんの踊るようなピアノに合わせて、先ほどよりも力強いフェイクです。ロングトーンを太くしっかり聞かせてからビブラートで抜いていきます。ロングトーンの音程がバッチリなのはもちろん、全くブレませんね。このロングトーンを聞いただけで、ちょっとでも音楽をやったことがある人なら、剛さんがどれだけしっかり音楽に向かわれているか分かると思います。
3回目はGakushiさんのニュアンスたっぷりのピアノに合わせて、裏声のファンキーなフェイクです。ここだけちょっとENDRECHERIですね(笑)やっぱりこの二人が揃ってしまうとグルーブが走り出してしまいますね。
最後はスポットライトが剛さんへと集中していきます。3台のピアノに囲まれて歌う剛さんは、何か、結界で護られているような感じさえ受けますね。お三方のピアノが剛さんのお力になっていることは間違いありません。
このカラダまだ行けるさ
剛さん自身もここのフレーズで涙が出る/出そうになるとよくお話しされていますし、ファンの方や聞く方の中にも、このフレーズに胸を打たれた方も多いと思います。
持論ですが、「まだ行ける」なんて自分で思ってる時って、冷静な周りの人から見たら、とっくに限界超えてますよね。当時の剛さんの辛い状況の中で出てきた精いっぱいの強がりなんだろうなという気がいたします。

このフレーズが響いてしまったそこのあなたも、客観的に見たらかなりお疲れのことと思いますので、どうかご自愛くださいね。
何かを守る為に 愛を伏せるなんて不細工だ
「THE FIRST TAKE」の時にも思いましたが、クライマックスにアカペラを持ってくるという堂本剛のボーカリストとしての自負にしびれます。
お耳を患ってから、ファンクならグルーブで歌えるとかやっぱりバラードは難しいとかいう話を、ファンの方なら何度も耳にしているかと思います。
それでも、バラードをしっかり歌えるところまで戻してきただけでなく、散々ピアノのクレッシェンドで盛り上げておいてから、最後に自らの歌声一つで勝負するというボーカリスト堂本剛の気概。

か、かっこいい…
FNS歌謡祭第2夜を振り返って
可憐なピアノから、三重奏になって荘厳さを増すピアノ、そして堂本剛というボーカリストが響かせる歌声という至高の楽器。一流のピアニストたちと一流のボーカリストによる、まさに芸術的なパフォーマンスでした。まぎれもなく、「アーティスト・堂本剛」が、そこにはいました。
剛さんは今年、シンガーソングライターとしてデビュー20周年を迎えましたが、自作曲でデビューしたジャニーズタレントは後にも先にも剛さんだけ。
生前、ジャニーさんから言われたという「変化球を投げ続けろ」の言葉通り、20年間、オンリーワンの道を歩み続けています。
ジャニーズという看板を背負い、KinKi Kidsとしてアイドルの第一線を走りながら、「堂本剛」というアーティストが、シンガーソングライターとして活動している理由が分かる、圧巻のステージでした。これからも素敵な歌声を響かせてほしい、そう思わずにはいられない一夜となりました。
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